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UAE、付加価値税VATを導入し1年が経過

中東ビジネス

無税国家UAE、VAT導入から1年

2018年の1月1日、ついに無税パラダイスUAEにも税金なるものが登場した。

5%のVAT、付加価値税である。

まぁ、ざっくり消費税みたいなものだ。

 

あれから1年が経過。

 

私は税金の専門家でもなんでもないが、

いち生活者としてVATと関わり体感したことを記したい。

 

VAT導入直前のUAE

 

レシートに「VAT」の項目が現れた。

2017年12月、いつも見慣れたショップのレシートに、VAT用の欄が誕生した。

あぁ、これからここにVATの数字が記載されるのか。

ちょっと感慨深いものがあった。

VATの準備をしてから導入するまでの間にだけ見られた

「VAT : 0 AED」というレシートを

1枚くらい写真とっておけばよかった。

 

国税庁、職員が足りません!

VAT制度を始めるために、

UAEのTax Authorityの職員が大量に新規採用された。

しかし、導入目前の12月になっても、

予定人数の半数しか採用できていないという噂があった。

 

その数字の真偽のほどは分からないが、

とにかく人手不足で走り出したことは確かである。

 

駆け込み需要はあったのか

それなりにあったように思う(体感)。

「買うならVATが導入される前!今のうちですよ!」

という宣伝もセールもあった。

私もそれなりに日持ちしそうな食品(缶詰とか)を買い込んだ記憶がある。

 

VAT導入後のUAE

 

領収書がちょっぴり面倒になった。

会社として支払いをする際には、

会社ごとのTRN番号(Tax Registration Number)

入れた領収書(Tax Invoice)が必要となった。

 

しかし最初の頃(2018年初頭)は

TRN番号を未取得の取引先がいたり、

領収書をもらってきた人間がTRN番号の必要性を知らずに、

TRN表記のない(個人向けの)領収書をもらってきてしまったり。

 

「手書きの領収書でいいなら税金なしの金額でいいよ」

とナチュラルに脱税を選択肢に入れている輩がいたり。

 

ジタバタした記憶がある。

私は経理ではないのでその程度だが、担当した人々はけっこう大変だったはず。

お疲れ様です。

 

税金分を払える小銭が存在しない!

なんなんだこれは。。。

 

UAEの通貨ディルハム(AED)は、

いちばん小さいコインが0.25AED(約7.5円)だ。

 

しかしVATを導入してからというもの、

値段の末尾が「.05」みたいな数字になることもあり、

対応できる通貨が物理的に存在しないという事態が多発している。

 

ちょっと考えればすぐ予想できる事態に

何の対策も打たないまま走り出す新制度。

新興国らしさ満点である。

 

その場合の解決方法は主に2つ。

(1)カードで払う。

カード払いならデータ処理なので、当然コインとして存在しない数字も決済可能だ。

(2)お店が端数をおまけする。

現金払いの場合は、ショップ側が端数(存在しない金額分)をまけてくれることがほとんど。

 

便乗値上げ

ありました。

税込表示にするついでに、ちょっと値段あげちゃう人。

・・・某ヘアサロンとか。

くそぅ。

 

実質賃金ダウンじゃないかい?

VATが5%導入されても!

給与が5%上がるわけじゃない!

 

消費者としては、案外すぐ忘れた。

値段を税込で表記する店が大半だからだろう。

VATが導入されたことを案外あっさり忘れた。

慣れとは恐ろしい。。。

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