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アラブ系企業の時間感覚

アラブ系企業の時間感覚中東ビジネス

アラブ系企業の時間感覚

 

前回はインド系企業の時間感覚について愚痴った書いたが、

今回はアラブ系企業の時間感覚について書きたいと思う。

 

とっても狭い狭い私の実体験の範囲の話に過ぎないため、

すべての企業がこうだというわけではない。

 

「あくまで一例」として笑っていただきたい。

 

アラブ系企業あるある

 

期日は単なる目安

「この日に届けてね」という言葉は、

「だいたいその日から1週間以内にお願いね」の意。

 

または

遅れることを前提としたフェイクの期日

を設定していたりする。

 

言われた日程をそのまま鵜呑みにせず、

本当の期日や、

「空気の読めた」期日認識を探った方がよい。

 

我々が「遅れだ!」と騒ぎ立てているものの大半を、

彼らはそもそも遅れだと思っていない。

 

変更には従ってくれるものだと思っている

だってアラブ人(特にエミラティ)は誰よりも偉いんだもの。

 

間に合わなくても俺は悪くない

例)完成が遅れた理由は、必要な部品が届かなかったから。

つまり、部品を届けなかったやつが悪いよね。

部品を届けてもらえなかった俺のどこが悪いの?

 

ソフト・オープニング

上記のような文化の結果、

ショップや遊園地などが開業する際に、

すべてが整っていることは、まず、ない

 

それは遅延でもなんでもなく、そういうものなのだ

 

そこで、ドバイで一般的なのがソフト・オープニング

できた部分だけ開業しますよ」ということだ。

 

開業日よりも完成日が遅いということになる。

 

最初は驚いた。

なにせ日本人から見れば

「間に合わなかったんだな」

「まだ部分的に工事してるな」

・・・という状況なのだから。

 

しかし、どうもこれが一般的なので、もう驚かない。

 

新しいショッピングモールや遊園地は、

開業日完成した頃2回、遊びに行くクセがついた。

 

遅れないアラブ系企業

 

当社の取引先の中では、

まったく遅れたことがないアラブ系企業

一社だけある。

 

 

エミレーツ航空だ。

 

さすが航空会社。

遅延してはいけない。

 

日本も時間を守らない

 

ここまで散々「アラブは遅れる」という話を書いてきたが、

ひとつ最後に言いたいことがある。

 

彼らが予定通りにしない、と批判するならば、

我々日本の企業だって予定通りではないではないか。

 

逆の意味で。

 

10:00集合であれば、

暗黙の了解で09:50に来ないと白い目で見られたり。

 

09:00出社だが、08:00に出社する上司がいると、

暗黙の了解で07:45に出社する必要があったり。

 

締め切り前日に提出したら遅いと怒られたり。

 

そんなことがないだろうか。

 

 

この文化を共有していない人には

指定の日時には間に合ってるのに、なぜ遅いと言われるの?

と思われているかもしれない。

 

異文化出身者が「フライングだ!」と思っているものの大半を、

我々は「早い」と思っていない。

 

我々が「遅れだ!」と騒ぎ立てているものの大半を、

異文化出身はそもそも遅れだと思っていない。

 

「早まる」「遅まる」というベクトルの向きの差こそあれ、

日時の指定はそのまま受け取らず、背景を読むことが求められる」という意味では、

結局、どこでも同じなのではないだろうか。

 

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