ドバイの町中が、そして私自身も、ソワソワしている。
来月12月の頭に、大型連休シーズンを控えているからだ。
GWみたいなものである。
というわけで、今日はドバイ(UAE)の祝日システムについて紹介したい。
ドバイ(UAE)の祝日はいつ?

ドバイの祝日はいつ?
この質問については、ここで私が「何月何日ですよ」と明言することはしない。というか、できない。
以下のようなサイトを複数参考にし、最新の情報を確認してほしい。
なぜ「最新の情報」と強調したのかは追ってご説明。
・GULF NEWS(トップページよりholidayページへ進もう)
現地メディアのFacebookページやTwitterは、情報が速く参考になる。
(Gulf News、Khaleej Times、The Nationalなど)
祝日がギリギリに決まる原因!西暦とイスラム暦
UAEの祝日(Public Holiday)は、ギリギリ直前に決まるものが多々ある。


えっ、ギリギリまで祝日が分からないなんて、予定を立てるのに困らない?
と思われたかもしれないが、まさにその通り。


えぇ、困っていますとも
まずはギリギリに決まる原因をご説明。
(対処法だけ知りたい人は次項まで飛ばしてね)
UAEの祝祭日には、2種類ある。
- 西暦で日にちを定義しているもの
- イスラム暦で日にちを定義しているもの
西暦で定義する祝日の例
1月1日:元旦
12月2日:建国記念日(National Day)
イスラム暦で定義する祝日の例
ムハッラム月1日:イスラム新年(Islamic New Year)
西暦は、私たち日本人が慣れ親しんだグレゴリオ暦(太陽暦)で、1年が365日のカレンダー。
西暦で日にちが定義されている祝祭日は、日本人の感覚で、そのまんまの日にちだと受け止めてOK。
それに対しイスラム暦は、太陰暦。月の満ち欠けのサイクルではかる暦で、1年が354日である。
新月(真っ暗)になったら、新しい月に突入した、X月1日になった、と見なす。
あくまで月を観測して決めているのだ。
これが、必ずしも予想通りに新月になったり満月になったりしないものだから「イスラム暦のX月X日は、西暦において何月何日なのか?」はちょいちょい予想とズレてしまうのだ。
だから常に「最新の(観測結果の)発表」を確認しなくてはいけない。
これらの結果として、ギリギリまで祝日がいつなのか分からない!という事態が起きる。
毎年、(イスラムの行事である)ラマダンやイードがいつなのかギリギリまで分からないのは、このためである。
(今年はイスラム新年の際、9/1(平日)がその日になるか、8/31(週末)がその日になるかが微妙なラインで大変ソワソワしたところ、結局は8/31がその日になってしまったため、振替休日というシステムが存在しないUAEの全社畜が強烈にガッカリしたことをここで叫んでおきたい。にゃー!)
官と民。Public SectorとPrivate Sector
月を観測して、イスラムのなんちゃら記念日が、西暦〇月〇日に該当すると確定したとしよう。すると、それに対し「その日と次の日を休みにしますよー」みたいな情報が新聞等メディアで発表されるのだが、ここで日本にはない罠がもう1点。
それは、公的機関と民間企業で休み(の日数)が違うことだ。
- Public Sector(官)の休日
- Private Sector(民)の休日
新聞などで、それぞれ別に発表されるので、間違えないように読み取ろう。
尚、当然のごとく公的機関の休みの方が長い。
あなたがUAEのお役所系で勤務しているのでない限り、Private Sectorの休暇の発表を見ておけばいいのだが、たまに公的機関のカレンダーに従う方針をもった民間企業もあるので、そこは各々の勤務先の方針を確認しておこう。
(フリーゾーンカンパニーが、会社が所属するFZ庁の休みに従うことにしているパターン、など)
ドバイの会社員はどう対処しているの?
こんな感じでは
「休みの予定が立てられない!」
「旅行に行きたいけど、いつ発の航空券を買えばいいの?」
といった疑問や不安が生じるだろう。
ごもっとも。
その通りです。
そんな中、我々ドバイ勤務のサラリーマンはどうしているのかをご紹介。
人事(HR)が責任もってアナウンス
これが最も大事な部分。
まずは自社の方針をどちらかに決める。
(1)お上の発表を待ち、それに従う
(2)お上の発表を待たず、自社の休みは自社で決める
そして、その認識を全社に共有しておく。
(1)の場合は、あとは社員それぞれが自己責任で新聞などを見ておけばOK。でも一応、お上の発表があり次第、HRは全社情報共有ツールなどで具体的に念押しアナウンスをするのが親切。
(2)の場合は、責任もってアナウンスを。日系企業(など、UAEから見て外国企業の場合)は、自国の祝祭日を取り入れることも多いと思うので、イスラム系の休日も日系の休日もひっくるめて、こちらにした方がスムーズなんだろうな、と思う。例えば、正月を3日も休むのは日本独自のものだし。
そういえばインド系の企業はインドの祝日を取り入れていた。
先に自己申告しちゃう
上記(1)の場合、ギリギリまで休みが分からないわけだが、それでもドバイ市民はバンバン旅行に行く。休みをとる。
どういうことかというと、
「先に自分の予定を決めちゃって、そこが祝日になればラッキー。祝日がズレたら有給を消費する」ということだ。
「祝日がいつになるか分からないのに、どうやって皆んな旅行の予定を立ててるの?祝日が発表されてから駆け込みで切符買ってるの?」「祝日が決まらないと、旅行の予定が立ちませんわ」と愚痴っていた自分は目から鱗が落ちた気分だった。
私が休みに合わせるのではない。
休みが私に合わせるのだ。
そんな強いメンタリティを感じてちょっと納得。
祝日にドバイ(UAE)を訪問する際のアドバイス
最後に、祝日にドバイ(UAE)を訪問される際のアドバイスを。
混む
当然だが混む。ドバイには、地方都市からの「お上りさん」がわんさか押しかける。
私は祝日のドバイモールには絶対に近づかない。混雑と渋滞の罠である。
そんなときでもアブダビは超有名観光地以外は案外スカスカなので実はおすすめ。
ドライデー。お酒の提供に影響が
イスラム教関連の祝日の場合「ドライ・デー(Dry day)」「ドライ・ナイト(Dry night)」と呼ばれる「ノン・アルコール日」が公的に設定されることがある。
祝日の発表と同様に「西暦〇月〇日の日没より、翌日の日没まで、ドライです」というアナウンスがされる。
その場合、UAE全国、普段はお酒を提供しているホテルやレストラン、バーでも、お酒の提供はナシ。
どうしても飲みたい人、お酒を用意しなくてはいけない事情がある人は、事前に買い込んでご自宅やホテルに隠し持っておくしかない。
この日程もメディアで発表されるので要チェック。
営業時間の変更に注意
個別に確認するしかないのだが、施設や交通機関の営業時間が変わる可能性がある。
「祝日だ!稼ぎどきだ!」と営業時間を延長するパターンの施設もあれば、「祝日なので閉めまーす」というパターンの施設もある。
確認しておきましょ。
以上です。
さて12月の大型連休なにしよっかなー
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