リヤドでUber乗ってみた
リヤド市内での交通は、すべてUberで済ませた。
料金も安い。ドバイよりも安いと感じた。ガソリン代のせいなのか、人件費のせいなのか。ましてや日本のタクシーに比べれば、とっても安く感じるはずだ。
使い方も支払い方法も、世界共通なUberは素晴らしい。
新しい国に行くたびに「この国のタクシーの乗り方は?支払い方法は?」なんて毎回ちまちまガイドブックで調べていたのは大昔の話のようだ。
Uberを呼ぶためのネット接続は?
リヤド市内でUberを呼ぶためのインターネットは、
- 周囲にWiFiが飛んでいればそれを使い(カフェやレストランから出発する場合)
- どうしようもなければそのへんを歩いているサウジっ子にテザリングしてもらい(主に私に写真をせがんできた子にモデル代(笑)として)
- サウジの通信会社のSIMカードを購入してからはSIMで
接続してしていた。
まぁ、日本から来られる方はレンタルWifiを借りてくるのがベストだろう。
サウジアラビアでのSIMカードの購入方法はこちら。
Uberの車種の選択肢
リヤドの場合、Uberの車種の選択肢はこんな感じ。
一般ランク、高級車ランク、大人数で乗れる車もある。
ふぅん、ヘリコプターは無いのね。
我がドバイの勝ちね、うふ(?)
リヤドのUber運転手はどんな人?
サウジアラビアのUber、運転手たちはどんな人か。
一般的に、湾岸諸国においてタクシー運転手とは、出稼ぎ外国人労働者の仕事の代表格である。
例えばドバイ(UAE)では、タクシー運転手と言えばインド・パキスタン・バングラデシュあたりの出身者がほとんどだ。たまにエジプトやスリランカ、スーダンなどの出身者もちらほら。
概して貧しい国からやってきた労働者であり、先進国出身者や、ましてや自国民がタッチする仕事ではない。
サウジアラビア、リヤドの場合はどうなのか。
私はちょうど10回Uberを利用したが、彼らの出身国はこうだった。
- イエメン
- サウジ(地方)
- サウジ(ジェッダ)
- サウジ(地方)
- パキスタン
- サウジ(リヤド)
- サウジ(ダンマン)
- サウジ(リヤド)
- パキスタン
- サウジ(リヤド)


え、サウジアラビア出身者、多っ!!!
正直、今回のサウジ滞在の中で、私がいちばん驚いたのはこの点だ。
自国民が運転手をするなんて、私の住むドバイ(UAE)ではあり得ない光景。
オマーンならまだ分かる。バーレーンもまぁ分かる。しかしサウジもそうだったのか。
サウジに対するイメージがひっくり返り、サウジの「構造」がどうなっているのか俄然猛烈に気になり始め、帰国してからというものサウジの経済レポート的な資料を探してはひっくり返している。
サウジのUber運転手は英語が通じる?
ところで彼らサウジのUber運転手とは何語でコミュニケーションをとったらいいのか。
6名の内訳は、パキスタン2名と、サウジ4名。
英語が喋れたサウジ人ドライバー4名のうち、2名は海外留学経験者とのことだった。留学といっても、学問をするガチの留学ではなく、語学をお勉強するだけのやつではあるが。
他3名のサウジ人は英語をカタコトも話さなかったが、私のアラビア語レベルだってヒドいもんなので文句は言えない。若い運転手とは文明の利器Google翻訳を駆使して意思疎通を図ったりした。それもまた面白い。
Uberを使ったことがある人なら分かると思うが、Uberは何事もなければ配車から支払いまで全てアプリ上で完結するので、実は一言も会話をする必要はない。
しかし、客と運転手がうまく待ち合わせられなかったとき「今どこー?目印はー?」という会話が必要になる。
そんなときは、Uberの機能としてメッセージが送れたり、電話ができたりする。
しかしだな。
アラビア語で連絡が来るんだな。笑
電話がかかってくると、アラビア語でガンガン喋られてはサッパリ分からない。
ひたすら自分の居場所の目印(カフェの名前とか)を連呼したり、周囲の英語喋れそうな人に「すみません、Uber運転手が電話でアラビア語を喋ってるんだけど、代わりに聞いてくれません?」と助けを求めてどうにかした。
テキストメッセージを送ってこられた方がまだマシだ。
こちらはアラビア文字なら読めるので、ズラズラ打ち込まれるメッセージの中から、読み取れる単語を探す。


うーん「ベンジン(بنزين)」って書いてるから…
きっと「ガソリン入れてくるから少し待ってて」だろうな。
(←合ってた)


うーん「2」という数字(۲)が書いてあるから…
きっと「2階のエントランスにおります」だろうな。
(←合ってた)
そんな感じで乗り切った。
Uberの待ち合わせで交わされる会話なんてパターンが決まっている。どうにかなるものだ。
サウジ人Uber運転手と喋ってみた
英語を喋れた運転手のうち、よく喋った2名が写真をOKしてくれた。
この彼はサウジアラビアの地方都市出身で、職を求めてリヤドへ「上京」してきたという。とはいえそんな貧しい出ではなさそうだった。いい車に乗っていたし(快適!)、途中のカフェでコーヒーまで奢ってくれた。
私が払った運賃、コーヒー代で半分くらい消えない?
そんな彼は、リヤドはでかい、と繰り返し語る。
「君はドバイで働いているというが、サウジ、リヤドは見据えていないのかい?ドバイと違って広いだろう。そもそもの面積や人口が全然違うぞ。そして何より今までクローズだったものが、今、開いたんだ。いま挑戦しなくてどうすんだい?」
安心せい。我が社は長年サウジビジネスをゴリゴリにやっておる。
もうひとりは、リヤド出身の26歳。若い。
(ピースの角度がもう若い!笑)
彼には「サウジアニメエキスポ」の会場へ迎えに来てもらったのだが、私を乗せるやいなや「Heeeey!!アニメエキスポ行ってきたの!?いいなぁ〜!俺も行きたかった!」とワイワイ話す楽しい子だった。
そして英語がとっても上手だった。それもそのはず、平日は働きながら「リヤドシーズンみたいな、外国人にもウケるようなイベントを企画する勉強(研修)中なんだ。外国人にサウジアラビアの魅力を伝える仕事に就きたいんだ」と夢を語る青年だった。
こういうサウジっ子もいるんだなぁ。
なんだか私の中のサウジアラビアのイメージが輪郭を失っていく。
これまで私が知っていたサウジは、仕事を通じて見ていたサウジアラビアであり、仕事を通じて知り合ったサウジ人であった。イベント会場を含め、「オフ」の状態でサウジと対峙したのは初めての経験。
これまでに書き込んできたmy脳内辞書のサウジの項目は、いまは頭の中でバラバラに散った状態である。
ちょっと勉強して、咀嚼して、脳内辞書のサウジの項目を再構築しようと思っている。
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