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日本アラブ協会発行『季刊アラブ』第172号へ寄稿しました

季刊アラブMy Life

このたび日本アラブ協会発行『季刊アラブ』第172号に、UAE関連記事の寄稿と、表紙写真の提供をさせていただきました。貴重な機会を賜りまして、本当にありがとうございました。

本当は7月下旬に発行されていたのだが、コロナの影響で日本からUAEへの国際郵便が停止していた関係上、すぐの発送が不可能であった。先日、どうにかこうにか運ぶ方法を探し出し、やっとドバイの私の手元に届いた形だ。

せっかくなので、紹介をしてみたい。

『季刊アラブ』に寄稿しました

それはコロナ禍の真っ只中、引きこもり生活の快適さに味を占めていた頃。ご連絡を頂戴した。

「今回はコロナ禍の中東諸国についての特集号。その中のUAE部分を…」ということであった。

二つ返事でお引き受けしたはいいものの、大変失礼ながら同誌を手に取るのは初めてであった上、自分は研究者でもジャーナリストでもない、ただのOLである。ド庶民だ。一体なにが起きているのかよく分かりもしないまま、Web検索したり、同誌への寄稿経験がありそうな友人を見つけてはとっ捕まえたりして、徐々に概要を掴んでいった。

 

 

公式サイトによると、日本アラブ協会は1958年創立。1964年に『季刊アラブ』創刊。今回の2020年夏号で第172号となる歴史ある媒体のようだ。

沿革に目を通していると、アラブ連合共和国(現在のエジプトとシリア)なんていう、今は無き国家の名前が出てきたりして、歴史をしみじみ感じてしまう。

ちょっとWeb検索してみただけでも、例えば、イスタンブールのサウジ総領事館内で2年前に殺害されたサウジ人ジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏へ取材していた過去記事などがヒットした。大変意義深い発信をしてきた媒体なのだということがすぐにわかった。

 

バックナンバーを頂戴し、ますます事の重大さを知る。そこには、私ごときが例えば「学のあるフリをして取り繕った文章」などではどう足掻いても比肩しようのない、プロの方々の文章がずらりと並んでいた。

なんてこったい。

ぴえん申し上げる。

…いやいやいや落ち着け。わざわざ研究者でも何でもない一般OLに声をかけてくださったのだから、きっと期待されているのは庶民の肌感覚に違いない。ブログで私の文章力の程度も知れているはず。せやせや。などと自分をなだめて筆を進めることにした。

身の程を弁えることも大切だ。期待値を見誤っては傲慢というものだろう。

目次と内容

以下が、出来上がった今号の目次。

執筆者のお名前に目を通すと、なんとまぁ私ひとりズバ抜けた胡散臭さである。

季刊アラブ

小池都知事は、10年ほど前、自分がまだ学生だった頃、在京イラン大使館のパーティーでお見かけしたことがある。「あれ?小池さんってアラブ側の人だけど、ペルシャ側のイベントにも参加されるんだなぁ。へぇ」と思ったからよく覚えている。まさか次に「居合わせる場所」が誌面だとは思いもしなかった。(そりゃそうだ)

 

中東は広い。同じ中東といえど、国によって状況はまったく異なる。

「湾岸諸国同士」とかならまだ多少の共通点もあろうが、広い中東の中には「別大陸」やら「別文化圏」まで存在するのだ。ページを繰るたびに私の知らない諸国の様子が拡がり、内容盛り沢山で非常に勉強になる一冊だった。

 

さて自分のページでは、このブログやTwitterで数ヶ月に亘って綴ってきたことのダイジェスト版のようなもので、コロナ禍に突入してからのドバイ及びUAEの様子について、記録と当方の肌感覚を織り混ぜつつ、まとめさせていただいた。

季刊アラブ

果たして私はその役目を十分に果たすことができたのだろうか。

原稿提出時は意気揚々、それなりに晴れやかな顔をしていた気がするが、実際に出来上がった誌面を受け取ったら、やはり、そう「やはり」、冷や汗をかいてしまった。

各国・各分野の皆さまの記事を拝読するにつれ、自分の稚拙さが恥ずかしくなる。私みたいなのでよかったのだろうか…申し訳ねぇ。「おぬしにそんな期待しとらん。調子に乗るな」と一蹴されて終わり、な話かもしれないが、とても勉強になったというか、刺激になったというか、目が覚めたというか、今の自分の文章の限界を俯瞰できた機会であった。

 

表紙写真のこと

ちなみに、表紙の右下、ドバイの風景の写真も提供させていただいた。

季刊アラブ

車の姿が消えたSheikh Zayed Roadである。

Sheikh Zayed Roadは片側7車線、両側で14車線にもなる幹線道路。そんな数の車線があるにも関わらず朝晩は渋滞するという、ドバイの大動脈だ。

この日はフル・ロックダウンに突入する直前で、外出が「自粛」であった時期に該当する。(禁止ではない。)そのとき私は「外出ができるうちに必要なものを買い込んでおこう」と、DIFCにある日本食材店「グルメ屋」へ行った。(ドバイにお住まいの方はお分かりだろう、この写真はグルメ屋の前だ。)その帰り道、道路に出たらこのスカスカ具合だったのだ。

 

こんな空っぽなSheikh Zayed Roadは見たことがない。

 

衝撃を受け、手持ちのiPhoneを向けた。

 

撮っておいてよかった。

そして、この風景は衝撃だ、ということが伝わってよかった。

(プラス、ちょうどムハンマド首長のご尊顔が偶然いい感じに写り込んでいてよかった。いい場所スタンバってらっしゃるやんけ!)

 

その後のドバイ

この原稿を書き上げたのは6月。それから数ヶ月が経ち、ドバイにも多くの変化があった。

たとえば、観光客の受け入れが再開したり。映画館が再開したり。

その一方で、まだ「渦中そのもの」なこともある。例えば、外国人居住者の出入りに関するルールや、ビザ発行についての議論である。最近日本でも同様の議論が話題になっているであろう。

また、コロナが経済に残した爪痕は、かさぶたになる気配すらなく、ひたすらドクドクと流血を続けている。

そういった様子を、なんだかんだでこの街に残っている者として、今後も書き綴っていきたいと思う。

補足

あっ、『季刊アラブ』は1冊650円です。

定期購読だと年4冊で2,200円だそうです。

よろしく。笑

季刊アラブ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この度は、顔も名前も学歴も職歴も公開していない(当時)、どこの馬の骨とも知れないブロガーに、依頼してみようと思っていただけたことが、心底ブロガー冥利につき、本当に嬉しかったです。ありがとうございました。

コメント

  1. こうまま より:

    こんにちは。いまもドバイにいらっしゃいますか❔日本は台風🌀が通り過ぎています。ハムダン皇太子は、よく射撃をされているのでしょうか❔

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