ご挨拶
当ブログ「どうもヒールが砂漠に刺さる」にご訪問いただきまして、誠にありがとうございます。
このブログ筆者の自己紹介や、ブログを運営している理由を記したいと思います。
筆者について
中東という業界に足を突っ込んで10年以上が経過してしまった、アラサーの中東オタク女子です。
元々は、中東の言語と古代〜中世史、イスラーム宗教史にどハマりし、この地域にのめり込むことになりました。
外国と向き合うにあたっては、様々な向き合い方があると思いますが、私が選択したのは、学術研究でも政治でもなく、民間企業によるビジネス、という切り口でした。
思い起こせばこの数年間、「どうしたら日本の商品を中東で売ることができるのか?」という質問の答えを探すために、自らの人生そのものを使用して答えを探してみるという、実験・検証に取り組んでいます。
最初の一歩は、日本の中小企業の一社員として、中東に商品を販売しようとし、大失敗。なんの結果も残すことができないまま撤退しました。
そのときの恥と悔しさと申し訳なさ、「あのときどうすれば良かったのだろう」という疑問が、今も私を中東という市場に向かわせているのだと思います。
中小企業の中東進出は、つまづいた。
では、大手ならどうなのだろう。
そう思ったとき、幸運にも大手総合商社に拾っていただき、大手がどのように中東ビジネスを進めているのかを間近で目にする機会を得ました。
一国の未来を作り上げることに直接その手で触れるような、大手のビジネスのダイナミックさを体感することができた一方で、そこには予算や知名度、人員の規模など、大手ならではの要素が数多く存在しました。
諸先輩方が何十年と積み重ねてこられた信頼や実績、販路、コネクションを「既存のもの」「所与のもの」として商売を推進できることは、中の人にとっては当たり前のことかもしれませんが、ものすごいアドバンテージです。
これから新規参入しようという中小企業にとっては何の参考にもならない、と噛みしめることになりました。
大手のやり方は真似できない。
ならば、中東で輸入する側から見てみよう。
そう思ったとき、今度はドバイの商社(General Trading Company)に拾われ、ドバイ側の人間として中東ビジネスに関わる機会を得て、現在に至ります。
こちらのローカル企業に属するということは、日系企業にいた頃とは真逆で、ドバイ進出・中東進出を狙う世界各国の企業から「売り込まれる側」になったということです。
一言で「ドバイ進出の商談」と言っても、最初とは真逆の立場から見ることで、初めて気づけたことがたくさんあります。当時苦しんでいた自分に言ってやりたいことばかりです。
それを文字に残していけたら、と思っています。
日本の商品をどうやったらドバイで、中東で売ることができるのか。その答えを探してドバイに住み続けているー。
などというと、さぞ日本経済に対する貢献の心があるのかと思われるかもしれませんが、正直なところ、「あの頃、大コケした恥ずかしい自分に答えを見つけてやりたい」というエゴ、何の結果も出せなかったことへの懺悔、あくまで自分がスッキリして救われたいがために粘っている、というのが正しいように思います。
例え動機がそんなエゴであっても、その過程で得た情報や体験を共有することで、数年前の自分のような誰かに届き、役に立つことがあれば、やはりとても嬉しいし、さまよい続けてきた自分を肯定することができるかもしれない。
そんなことを思いながら、今日もキーボードを叩いています。
ブログ名の由来
ブログの名前「どうもヒールが砂漠に刺さる」は、そんな現在の自分の状況を表しています。
もちろん砂漠の上をハイヒールで歩いたら、砂に刺さります。
しかし、たかが砂。
泥でも雪でもないので、
抜こうと思えば一瞬で抜けます。
なのに敢えて刺さっている。
それは、諦めて日本に帰ろうと思えばいつでも帰れるのに、あえて、この土地にこだわり続けている、諦めの悪い自分の状況に他なりません。
コケてばかりのくせに、往生際悪く、砂漠から立ち去ろうとせずに、まだ模索している。
そんな私の言い訳こそが、「どうもヒールが砂漠に刺さってるんだよねぇ」ということです。
ブログを通して届けたいこと
このブログに文章を載せていくことで、
中東という市場に興味を持たれているビジネスパーソンのヒントになりたい。
それによって、中東の企業と実りある商談ができる日本の中小企業が増えるかもしれない。
ドバイ生活情報を掲載することで、誰かのドバイ生活の負荷を少しでも軽くしたい。
それによって、その人が仕事や家庭生活など大事なことに割ける時間や心理的余裕が、少しだけ増えるかもしれない。
中東の歴史や文化、言語に触れるきっかけを提供したい。
それによって、誰かが中東と接触する際の心理的ハードルを下げたり、誤解を解いたりするきっかけになれるかもしれない。
そんなことに、ほんの少しでも貢献することができれば、ブロガー冥利に尽きます。
いつか悔いなくヒールを砂漠から抜けるその日まで、ご笑読いただけますと幸いです。
2019.08.31
Mona