ドバイはインターネット通販が盛ん
実はドバイ、いやUAEはインターネット通販が盛んである。
その背景には恐らく土地柄がある。
例えば、
気候(暑すぎて外出が難しい)
宗教(単独で外出するのを躊躇する女性もいる)
人件費(インパキ系配達員の人件費が激安)
といった感じで。
というわけで、今日はドバイのネット通販事情について話したい。
大手ネット通販サイト
Amazon.ae
(https://www.amazon.ae)
ご存知AmazonはここUAEにも存在する。
「Amazon.ae」である。
家電、服、化粧品、食材・・・なんでもある。
まぁ、誰もがよく知るAmazonだ。
実はこの「Amazon.ae」は、元々「Souq.com(スーク・ドットコム)」という名前だった。
Souq.comはドバイ発、地場のインターネット通販サイト。
スークとは、英語でいうMarket、つまり市場のことだ。
2005年にインターネット・オークションサイトとして設立されるが、2011年にインターネット通販サイトへ方向転換。
UAE国内のみならず、サウジアラビア、エジプト、バーレーン、オマーンなど近隣諸国へも配達を行っており、中東最大のネット通販サイトとして市場を獲得した。
こうなったら、世界征服を目論む王者が黙っていない。
2019年5月、Amazonが、Soup.comを買収。
(ほんの最近!)
こうして現在の「Amazon.ae」が誕生した。

スーク・ドットコムは
アマゾンに買収されました
前置きが長くなったが、このような背景もあり、Amazon.aeは中東で最強のインターネット通販サイトである。
もちろん日本のアマゾンと同じように、Prime(プライム)や即日発送サービスなどもある。
先日このサービスを使用してみたので、その体験談も読んでいただけたらと思う。

OUNASS
(https://www.ounass.ae)
こちらは高級ファッション通販サイト。
GUCCIやFendiなど、ハイブランド・ファッションに特化している。
取扱商品ジャンルは、服、靴、バッグ、ジュエリー、インテリアなど。
どれもハイブランドばかりの、ラグジュアリーな通販サイトである。
彼らは配達の仕組みがすごくて、追加料金を払えば2時間配送なんていうサービスもある(ドバイ市内限定)。
こんなスピードで高級ブランドのハンドバッグが自宅に届くなんて、もはやネット通販と言うより、富裕層向け御用聞きサービスみたいだ。。。
これを運営するのはドバイのAl Tayerグループ。
分かる人は「あぁ〜、Al Tayerだから、こうなのね」とピンと来るだろう。
アルマーニやボッテガの代理店をやっている企業さんである。
NAMSI
(https://en-ae.namshi.com/women/)
打って変わって、こちらはカジュアルなファッション通販サイト。
Forever21などのファストファッションやスニーカーなど、若者をターゲットとした商品が数多く取り扱われている。
UAE、サウジアラビア、オマーン、バハレーン、クエートへ配送しているようだ。
前述のOUNASSとは真逆で、セールやクーポン情報を押し出すスタイル。
お手軽価格のものを探すにはこっちだ。
結構前から長くやっている老舗サイト。
noon
(https://www.noon.com/uae-en/)
UAE発の通販サイト「ヌーン」。
サウジアラビアにも拠点を有する。
ヌーンとは、ロゴにもなっている「おわん+点」の形をした、アラビア文字のアルファベットのことだ。
Nの音を示す。
しかしなぜNなのか。
由来は知らない。
noonは、UAEのネット通販市場においては後発で、2017年に誕生。
UAE、サウジアラビア、エジプトへ配送対応しているらしい。
取扱商品は多岐に亘り、要するにAmazonによく似ている。
「souq.com 対 noon、市場を制するのはどっち!?」
なんていう経済記事も見かけた。
noonを運営するのは、なんとあのEMAAR。
ブルジュ・ハリファで有名なドバイ最強のデベロッパーだ。
「Souq.com 対 noon」は、
つまり
「Amazon 対 EMAAR」
なのか…
なにこの心が熱くなる対戦カード!!!
萌える。
ここまで紹介した4サイトは、日常生活で広告を目にすることも多く、大々的にやっているサイトである。
個人的には、Souq.com、Amazon.ae、OUNASS、NAMSIではポチっとしたことがある。
あとはnoonに挑戦せねば。
大手以外の通販サイト
上記の大手サイト以外にも、中規模、小規模のネット通販プラットフォームは数多く存在する。
この土地らしいなぁと思うのが、たとえ小規模な通販サイトでも、近隣諸国まで発送対応していることが当たり前である点だ。
GCC域内なら、もはや国内他県程度の感覚だ。「海外発送」という感じではない。
また、各ブランドやショップが独自に運営する、個別の通販サイトも勢いがある。
例えば、ファッションブランド「バーバリー」もネット通販機能を設置している。
(https://ae.burberry.com)
ドバイモールに入居する靴専門フロア「Level Shoes」のネット通販部門では、ルブタンの靴までも通販できる。
(https://www.levelshoes.com)
化粧品ならばSEPHORAも、独自の通販サイトを構えており、様々なオンライン・ショッピング限定キャンペーンを展開している。
(https://www.sephora.ae/en/)
なお、こういった実店舗アリの通販サイトにおいては、ネットで注文するより店に買いに行ったほうが速い。
支払い方法・配達方法
支払い方法は、クレジットカード払いがメジャー。
同時に、キャッシュ・オン・デリバリー(代引き)も選択肢として用意されていることが多々。
というのも、クレジットカードを作成するには収入に関する制約があるので、低価格帯のお客さんに対してアプローチする場合は特に、キャッシュ・オン・デリバリーと言う選択肢を備えておくことが必要である。


ドバイで通販の事業をする場合は、よほどの高級路線でない限り、クレジットカードを作れない層(とても多い!)にもアプローチできるように、キャッシュ・オン・デリバリー(代引き)の選択肢を用意した方がいいかもよ。
また、気をつけなくてはいけないのが、配送先住所の指定だ。
ドバイには公式の住所がないので、どうにかこうにか工夫して、あなたのお住まいを配達員に伝わるように書き記そう。
話し言葉で家の場所を説明するときのようなノリで書いてしまって構わない。
尚、確実に荷物を受け取るコツは、電話。
配送のおじさんは配達に来る道中に電話をかけてきて、場所や在宅の確認をするので、その電話を取り逃さないようにすることである。
不在の場合、ホテルやアパートならばレセプションの人が預かってくれる場合もある。
(うちのアパートのスタッフは、不在時に荷物を受け取っておいてくれるので、レセプションには住人が注文した通販サイトのロゴ入り段ボールが毎日たくさん積まれている)
会社勤めの方ならば、会社に届けてもらうのが確実だろう。
1番心配なのは、シェアハウス暮らしの人。あなたの名前はどこにも示されちゃいないので、配達のおじさんと電話でよく確認しあい、配達を部屋で待つというよりも、人間対人間で落ち合えるように誘導しよう。
住所がないドバイで家の場所を伝える方法については、以下の記事を参考にしてほしい。
それでは、楽しい通販ライフを。
コメント